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アルキド樹脂絵具について

アルキド樹脂の絵具という分野。それほど新しい分野でもないが、まだそれほど一般には認知されてないように見受けられる。

アルキド樹脂という樹脂を用いた比較的速乾性の絵具である。とは言ってもアクリル絵具ほど速乾というわけでもない。アクリルは急曲線を描いて乾くのに対しアルキドは最初は急曲線を描くものの途中から曲線はなだらかにゆっくり乾いていくイメージである。耐久性に関しては最上位に強い部類の絵具である。

アルキド樹脂絵具には水性のものと油性のものがある。

油性は工業用塗料で見かける。絵画用絵具として販売しているのは知る限りではウィンザー&ニュートンのグリフィン油絵具がある。

水性はクサカベのアキーラが販売されている。

油性は揮発性溶剤が、水性は水分が、揮発すると粘り気が増え、徐々に酸化重合して硬くなっていく。その酸化重合が初期の段階では再び溶剤なり水を加える事でまた溶かして絵具を柔らかくし動かす事が容易に出来る。

これは描き直したり、筆や容器の固まりを防いだりと便利な点でもある。 完全乾燥にはものによって様々だが1ヶ月〜数ヶ月かかるものが多い。

アルキド樹脂メディウムの実物
(左)24時間経過した油性アルキド樹脂
(右)出したばかりの油性アルキド樹脂