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黒い物体の描き方

黒い物体を描く時は、当然黒色の絵具は使わない。固有色の黒を恣意的に黒い部分に用いる事もあるがそれは色としてであって明暗・陰影にはなるべく使わない。

それは実際の光には黒という色の光の波長は無いからである。黒いまたは暗いという事は、光が欠乏しているまたは光を吸収してしまい光を反射しないという事であるがそういう完全なる真の光がゼロの闇の色の物はそうそう存在しない。全く光を反射しない物や完全に光が欠乏するケースは少ない。
あと周囲の色光の反射の影響も受けるし、黒い物体の光部は明るく黄色みに偏る一方影の部分は光の部分との対比効果で青みに偏って見えてくる。

なので暗い・黒い物体を描くにしても暗い青系の色と暗い茶系の色の混色で暗色を作り出す。これで自然界の闇には大抵事足りる。
黒を使うにしても、その青と茶の暗色から光の連続帯として繋ぐ形で黒を最暗色として使うのが自然に見える。