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画材店で絵の具の蓋を開けてはいけない

別に画材店の人間では無いけれど。
絵の具売り場のコーナーに行くとたまに商品の絵の具のキャップ周りに絵の具がはみ出して外に飛び出ている物を見かける。付着している絵の具がもうすでに固まっている物やまだ乾いて無い物等。これは絵の具の色を実際に見て確認する為にキャップを開けて再び閉じた際に絵の具や絵の具をふくんだメディウムの上澄み液が漏れ出た物である。絵の具のブランド毎に実物の全色の絵の具を捻り出して固化したものを色見本の表にしたサンプルを置いてある店もあるが実物の色見本の無いブランドの物もあるのでパンフレットの印刷された各色の色見本や色が示された絵の具に貼られているラベルの色表示とでは実物の色と異なる場合もあるので確認しているのだろうと推測される。確認したいという気持ちも分からなくは無いのだけど絵の具が漏れてしまった商品は使い物にならないという事にはならないのだけど見た目の印象が悪くなり売れづらくなってしまう事がある。お店側にとっては良くない事なのでお店が許可してない限りは消費者側としてのマナーとして開けない様にした方が良い。開けないでくださいとの注意の貼り紙をしているお店もあるので。水性絵の具はその様な事例は少ないのだけど油絵具の場合は漏れやすい上澄み液の油が固まる際に膨張して蓋と口金の間に茶色いゴム状の固形物がまとわりついてしまうのでさらに見た目が悪くなっている物は見かける事がある。
チューブ型の絵具以外の棒状絵具、例えば色鉛筆やパステルやマーカー等は漏れて固まる事はないけれど紙に描いて描き心地や色を確認してみたいとしても絵具の残量がごく微量とはいえ減ってしまいそれが度重なると商品を毀損してしまうのでお店が許可してない限りは控えた方が良い。試し書き用のサンプル画材を用意しているお店もあるのでそういった物が有ればそちらを試してみた方が良い。

実際の色見本が無くて絵の具の実物の色を確認したい場合は対応してくれるお店も無くは無い(かもしれない)ので相談してみると良い。それでも駄目ならよくよく考えて本当に必要だと判断するなら自腹を切って購入してみるしかない。そうやって学んでいくしかないのかと思う。友達や知り合いにその色の絵の具を持っている人がいて見せて貰えれば良いのだろうけど。

これらの事は絵描き及び購入者のマナー・嗜みなのかと考える。