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青色絵具コバルトブルー(PB28)について

青色コバルト顔料(P.I.Name PB28)を用い各種の絵具で共通してコバルトブルーの名称で呼ばれるこの顔料による絵具の色は青色の中でも少し青紫寄りの青色である。他の青色のセルリアンブルーほど黄色み寄りでなく少し暗い青で、ウルトラマリンブルー(ラピスラズリ又は人工の)の青紫色より赤みが少なく若干明るい青である。

コバルトブルーの絵具
実際のコバルトブルー(油絵具)

透明色・不透明色が混在する油絵具やアクリル絵具においては屈折率の高い透明〜半透明色になり着色力や隠蔽力も穏やかな物となる(パステルや透明・不透明水彩を除く)。

19世紀のフランスの化学者であるテナールによりコバルトブルーの合成方法が確立される。この事により19世紀の絵画から使用され始める。

耐久性の高い傾向にある合成無機顔料に属しその中でも耐光性・耐候性・耐酸性・対アルカリ性・耐溶剤性等に優れ毒性や混色制限も無く化学変化の少ない不活性顔料でもあるので全顔料においてトップクラスの堅牢性を持つ。絵画用顔料としては万能に用いられている。

主成分は主に酸化コバルトとアルミニウム水和物からなるアルミン酸コバルト(CoO・AL₂O₃)である。成分の比率で色の濃淡が変わりコバルト成分が多いと濃い青になりアルミニウム成分が多いと淡い青になる。

この顔料は水や油等の各種溶剤や展色材(メディウム)と相性が良いので油絵具、アクリル絵具、水彩絵具、テンペラ等で幅広く各種洋画材で用いられる。

合成無機顔料に多い比較的高価な顔料及び絵具でもある。高価なので廉価な習作絵具には代替品に置き換えられる事も多い。

この顔料を油絵具にした場合には他の色の油絵具と比較して極端に乾燥が速く艶が失われやすく他の色との性質の差を目立って見る事が出来る。油絵具では青系の絵具なので青の鮮やかさを損なわない様に黄色い色味のメディウムである亜麻仁油(リンシードオイル)でなく黄色みの少ない芥子油(ポピーオイル)で練られる事が多い。水性絵具で用いた場合には水分が蒸発して乾くと油絵具の様な暗い濡れ色の青から爽やかな明るい青色になる。

基本的に顔料にPB28を用いるが同顔料を用い化学組成を変化させ異なる色調の青にしたものや同程度の品質の代替顔料(PB74等)を採用するメーカーもある。また主にフタロシアニンブルー等の合成有機顔料やウルトラマリンブルーとチタニウムホワイト又はジンクホワイト又は炭酸カルシウム系白色顔料と混色して作られ本来のコバルトブルーに近い色調で価格を抑えたコバルトブルーヒューといった調合色もある。