補色対比とは、各色相を円環状に並べた(色相環の)反対の位置になる色同士の対比。例えば赤と緑、黄と青等の配色。
その効果は視覚的及び心理的にお互いの色がお互いの彩度を高める様に見る事が出来る。ある色を見た時にその色の補色関係にある色を人間の眼は心理的に残像として作り出す。対比で補色の二色が配色されている場合には片方の色の残像がもう片方の色に残像の同じ色が重なる事により彩度が高く見える様になる。これはある色だけをしばらく凝視した後に白い壁を見るとその残像色が感じられるのでよく分かる。医者の手術着や手術室が緑なのは手術する患者の血液の色を見過ぎて起こる残像を打ち消す役目をしているというのは補色対比の話では有名である。
補色対比にするとお互いの色の鮮やかさを高めると同時に色の境界で色同士がぶつかりハレーションを起こし見づらく認識しにくくなる現象もある。彩度が高いほどそして明度差が近いほど対比効果は強くなる。黄と青は明度差があるので明度差が近い赤と緑の組み合わせよりは見やすくなる。
もちろん補色を明度差や彩度差を付けて配色してもその対比効果は表れる。その極みが原色純色の補色対比となる。
色を配色する時は常にその色の影響が他の色に影響する事を理解しておきたい。