軽さを感じる構図・重さを感じる構図

構図により絵に(または絵の中のモチーフに)重さや軽さを心理的に感じさせる構図の構成方法がある。

軽さを感じさせる構図は、画面の中心より上にモチーフを配置した場合または画面の中心より上の空間のスペースそのものである。
その中で最も軽さを感じさせるのは画面を十字で区切った左上のスペースと言われる。これは一般的に人間の心臓の鼓動のする位置に関係があるからなのかは分からないがおそらく心理的な見地から左側に安心感を感じる事に関係するのだろう。画面上部を軽く感じるのは異論の無い所ではあるがその左右の重さ軽さの感じ方は心理的な事なので人により多少異なるかもしれない。

重さを感じさせる構図は、画面の中心より下にモチーフを配置した場合または画面の中心より下の空間のスペースそのものである。
その中で最も重さを感じさせるのは画面を十字で区切った右下のスペースと言われる。これは最も軽さを感じさせる構図の真逆を取る事になる。左側に上で述べた様に安心感による軽さを感じる為に右側が相対的に重さを感じる様になる。これも人により感じ方が異なるかもしれない。個人的には左下の方が重さというか安定感を感じるので左下にウェイトを置きたくなる事もある。

そして重さとは少し異なるが完全さや時を止めた様なという印象を与える構図がありその効果は重さに似ている。
それは画面を十字で区切ったその十字のライン上への配置及びそのスペースである。それは画面における上下または左右の中心である為に完全さや時の流れ・動きの無さを印象として与える。その中の最たるのが上下左右の中点つまり画面の中心である。この部分に構図が配置されると神々しさの如き堂々とした分かりやすい構図になるメリットがあるが諸刃の様な又はコインの裏表の様なデメリットととしての先に挙げた完全性等の効果もある。
その逆の軽さに似た様な効果で言えば完全さの構図の反対の構図を配置・構成すれば良く十字のライン上に配置しない、間違っても中心に配置しなければ軽さの様な動きのある時の流れている様な効果を与える事が出来る。