アースカラーとは、1960年代の世界的に成長著しい科学および化学技術の鮮やかな色料の開発やテレビ・印刷のカラー技術の発展による時代を象徴するポップな又はサイケデリックな派手で人工的な色使いとは異なる、1970年代に第一次石油ショックで起きた景気低迷による停滞感や工業化による公害に対する環境問題への意識の高まりにより注目され始めた、自然派志向のナチュラルな色や色使いの配色を指す。後年1980年打に流行したエコロジーカラーとも近しい。
人工物でない自然界に多く見られる天然色を指す。地球上で広い面積を占める草木等の植物や土や石等の無機物の色が該当する事が多い。次いで海や川等の水や空の色も当てはまると言える。花に見られる鮮やか又は淡い色は一般的にはこの語句には含まれていない。動物や生物も天然の自然の産物であるがほとんどこの語句の代名詞には使われていない。
配色の用途として、派手な色または機械的無機質な色に代えて、人工物に敢えて自然の色を(またはその色を持つ素材ごと)取り込みナチュラル感を付与する為に使われる事が多い。
色彩としては、色相では赤・橙・黄・緑が主である(明度や彩度によっては緑みの青も加わる可能性もある)。明度では中程度の明るさを中心に高過ぎない明るさから低過ぎない暗さの色も当てはまる。彩度では彩度の高い鮮やかな色は当てはまらず中程度の彩度〜低彩度が当てはまり、低彩度における低明度つまり黒または黒に近い暗色や低彩度における高明度つまり白または白に近い明色も自然界に見られる色であるが、むしろ中程度の彩度を中心とした範囲内にあるくすんだ感じの中間色の色調がより近しいと言える(白や黒はすっきりとした人工的なイメージの側面もある為)。
代表的な色としては、オフホワイト(微かに色みのある白)・アイボリー・クリーム色・ベージュ・グレー・カーキ・黄〜赤みのブラウン等がある。