心理四原色とは、赤・黄・緑・青の四色からなり、日本の配色体系であるPCCS(日本色研配色体系:Practical Color Co-ordinate System)が定義する色相環において各四色が(隣り合う色の方向に)色みの偏りが無く純粋に最もその色らしく見える色とされる。赤なら純粋な赤、黄色なら純粋な黄色、緑なら純粋な緑、青なら純粋な青と、赤なのに黄色掛かっていたり青なのに紫掛かっていたりせず、その色の名の通り最もその色らしく見える色であるとされる。
この四原色は、同じく色彩における他の代表的な原色のグループである光の三原色や色料の三原色とは若干異なる色から成る。PCCSの示す所によると、光の三原色はRGB(Red Green Blue)であるがやや黄色寄りの赤・紫寄りの青・純粋な緑の三色であり、色料の三原色はCMYのシアン(緑寄りの明るい青)・マゼンダ(明るい紫寄りの赤)・イエロー(純粋な黄色)の三色であり、同じく赤・黄・緑・青と言っても微妙に違う色もある。
しかし純粋な四色と言っても、光の三原色の加法混色(RGBの色光を掛け合わせる混色方法)ならともかく、色料による減法混色(絵具や染料等の塗料による混色方法)では混色すればするほど暗くなる(≠黒にはならない)ので原色(=混色では作れない色)であるこの四原色はその名の通り混色では作れなく何より完全に合致する色の顔料を持つ絵具は少ない。赤ではカドミウムレッドやピロールレッド、黄色ではカドミウムイエローやビスマスイエロー、緑ではビリジアンや暗緑色のフタロシアニングリーンに白を加えて調色した色が近い色となる。青では緑寄りの青のセルリアンブルーや紫寄りの青のコバルトブルーや暗い青緑色のフタロシアニンブルーを白で調色した色辺りの絵具を混色して偏りの無い青を作るのが良い様に考えられる。