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ガラスに絵を描く方法

ガラスに絵を描くと言っても曇りガラスの結露に指で絵を描く、とかでは無く、ここでは絵具を用いての描画を指す。
ガラスの様な表面がつるつるした平滑な物に基本的には絵は描けない(絵具は置けない)。絵を描けたとしてもそれは一時的に絵具自体の付着力でその表面に張り付いているだけなのだからその実脆い。木炭やパステル等の付着力の無い粉状の絵具でガラス等つるつるすべすべした物に描いてみれば粉がさらさらと自身で勝手に落ちるか一擦りしてみれば一拭き出来るのでそれはよく分かる。
基本的に絵具が紙やキャンバス等の支持体に定着する仕組みは支持体の細かい凹凸もしくは支持体表面上の支持体内部に毛細血管の様に根を伸ばすが如き細かい孔と呼ばれる穴に絵具が鎹(かすがい)もしくは楔(くさび)が嵌る様に浸透して固まる事により強く接合する事を言う。しかしガラスや金属の様に表面に細かい凹凸や孔が無いのでそれは望めなく、絵具の付着力が無くなったり重力に耐えられなくなったりすれば自然に剥落したり亀裂が走ったりする。
なのでガラス等の平滑な支持体に絵具を塗る場合には絵具と支持体の間に接着力に特化したアクリル樹脂を用いたプライマーという下地剤の塗布を挟む必要がある。基本接着力の高いアクリル絵具であってもプライマーを使用しないとその定着力は悪い(同じアクリル樹脂と言っても合成の仕方次第で用途は違うので)。
塗布する手順としては、
ガラスの表面を余計な汚れや油分やゴミなどの付着物を取り払い綺麗にしてから何度かプライマーを塗布する。良く乾燥させてから、さらに定着を良くする為にジェッソを塗布しても良い。プライマーの扱いはアクリル絵具のそれに準ずる。