色が汚く見えるので絵具の色を濁らせないように気を付けている。濁ってもきれいな灰色にする時は別に気にしないけども。
色が濁る時は、混色の中の色の成分で白(もしくはとても明るい色)と黒(もしくはとても暗い色)がぶつかる時と、色相環で反対の色が含まれている色を混ぜた時に濁りが目立つ。
基本的には減法混色と言って、絵具は同色でも無い限り近い色を混ぜても少し明るさや彩度が落ちて濁る。なので気にし過ぎても仕方がない。それが絵具の特徴なのである。
ただそれを避ける方法もある。
一つは印象派がやった方法で分割筆触と言い、原色を点描に近いタッチで色を混ぜずに塗り遠く離れて見る事により眼の中で混ざって見せる方法がある。厳密に言うとこれは中間混色と言い混ぜた二つの色の中間の明るさになるので濁って灰色にはならないがそこまで明るくならないと色彩の本にはあった。ただ眼の中で混ざらないくらい大きい点で描かれていると原色の鮮やかさと反対色同士の補色の対比でとても強い色の光の強さを感じる。
もう一つは色を混ぜずに原色で透明に塗り重ねていく方法がある。重ねていくと徐々に暗くなっていくがそれでも濁りを抑える事が出来る。
これら二つの方法でも良いのだけど混色出来ないと混色をしてモチーフの色に柔軟に対応出来ないので、色をなるべく濁らせない方法として、最初に述べた色同士の混色は避けるのと、透明になるメディウムと一緒に混色する。透明度が上がると多少色の濁りが抑えられる。逆に言うと不透明だと濁りやすくなる。なのでまたは透明色を用いて描くと良い。