日本人は艶消しの絵を好む傾向にあるとよく聞いた覚えがある。
なぜなのかと考えたとき、
・昔の絵つまり日本画とか浮世絵とかの日本画用絵具などのつやの無い絵が多いから。
・その流れから近代から現代までの美術教育では透明水彩をほぼ必ず教わりなじみ深いから。(一昔前までは若い人がイラストを描く時はたいてい水彩とかマーカーが一般的であった)
・当然油やアクリル樹脂は無かったから。漆(うるし)はあるが。
・ただ西洋にも艶消しを好む人もいたわけで。印象派の人たちも油ぎった絵画になるのを嫌っていたようだし、パステルや水彩使いの画家も多くいたので別に日本人とか特定の国に限らないのだろう。
なのでたんなる習慣なのかとも思う。
武士政治が始まった頃よりずっと安土桃山、戦国時代など以外は日本の文化はだいたいわびさび・質素倹約の文化なのでそれも少しはあるのだろうか。極彩色の昔の絵もあるがつやが無いので描かれた内容はともかく見た目はそれでも一般的なつや有りの西洋の絵画とくらべて落ち着いて見える。
そういった様々な環境が型作った気質なのだろうと推測してみる。