メギルプについて

メギルプとはマスチックワニスとリンシードオイルを混ぜたメディウムである。小一時間ほど両者を混ぜて置いておくと出来上がる。

特徴としては、

ゼリー状の粘りが出る事。

光沢のある滑らかな皮膜を作る。

マスチック+リンシードの性質として経年劣化で脆くなり黄化(やけ)が起こる。リンシードオイルが加えられた事により多少強度は増しているのでマスチック単体よりは脆くないだろうものの。

描画に際しては粘り気を活かしたタッチを絵作りに用いて描く事になる。

技法書を見ると古典技法として記載されており、自身も見かけた事の無いメディウムではあったが、ホルベイン社のヴェルネ油絵具のカタログのブラックオイル&マスチックワニスの項にメギルプの用例がある。
そちらは加熱重合したリンシードを用いたブラックオイルなので光沢や強度などはより強く、マスチックの黄化に関してだけは気になるがそこは使用量によるのだろうと推察される。