dorayakiBlog
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油絵の保存方法

油絵は絵画の中では耐久性はとても強い部類に入る。しかし強さはあるのだが他の絵具で描かれた物よりかなりの部分で繊細さ又はデリケートさがある。

絵具自体が永くに渡り重合乾燥していく過程やその材質の化学反応が経年による劣化とともに保存に注意を払わさせる。

絵画の保存・保管で高い環境を持つのはやはり美術館や博物館である。保存に適した環境として気温22℃±2、湿度55%に一般的に保たれている。絵を照らす正面も100〜200ルクスで抑えられている。

保管に際して注意する点は、

・光による褪色を防ぐ
使用する絵具の顔料の耐光性によるが、光に含まれる紫外線が空気中の水分と相まって顔料の色素を褪せさせるので、明所特に直射日光は避けて陽の当たらない屋内に置く。完全に陽が当たらないと絵具中の油分が黄化を起こすので完全に仕舞い込むのでなく飾る形で置いて置くのが望ましい。黄化は陽に当てると暫くすると漂白され完全ではないがほぼ元に戻る。ニス塗りを仕上げの際にするがこれも光からの保護になっている。UVカットの透明板の額縁や照明を用いるのも良い。

・湿気による被害を防ぐ
上で述べた様に湿気中の水分は顔料に影響を及ぼす。褪色以外に顔料によっては変色を起こす化学変化をもたらす。この事は作画中の多めのメディウムの使用や仕上げのニス塗りで防ぐ事が出来る。
湿気は絵具以外に絵が描かれる支持体である板や紙やキャンバスにも影響を及ぼす事もある。湿気による、支持体の裏面にカビ、板やキャンバスの木枠の腐食や伸縮膨張による歪み等が起こり得る。防カビ剤や湿気取りの乾燥材を仕込んでおくのも良いが、何より高温多湿な場所は必ず避ける(浴室やその近く、梅雨時の窓際等)。

・有害な大気ガスから防ぐ
鉛を使用している顔料が大気中の硫黄分と反応して黒色化する事があるので温泉地や排気ガスの多い場所は避ける。これもメディウムの多い使用やニス塗りである程度は防ぐ事が出来るが、そういった場所に置かないのが良い。
とはいえ古画はともかく近年仕上げられた油絵は完成してからも永く乾燥が続き酸素が乾燥の為に必要なので一定の空気流入のある風通しの良い場所に保管する。一般的に高温であると乾燥は速く進むものであるが、低温でも極端な低温でもなければ乾燥はある程度一定の速度で進む。

・物理的な衝撃から防ぐ
紙やキャンバスの布は外部からの衝撃にそれほど強くなく、強い力で突かれたりすると破かれるもしくは画面を歪まされる恐れもあるので額装するなり背板を当てるなりする。絵の表面も削る事自体は可能なので引っ掻きを防ぐ為に額の表面にガラスやアクリルの透明板のある額装をする。ニス塗りもある程度傷が深く無ければ絵の表面自体は保護される。表面的な汚れであれば仕上げのニスを揮発性溶剤で取り除き再度塗り直す事で落とす事は出来る。