筆を置く、絵で言うと、どの時点で終わらせるか、という事である。
最初に一筆入れてその後どこまで描き進めて描き加えて、何を以って仕上がりとするか。
この判断はわりと難しい。
絵に限らず作品と呼ばれる物はいつまででも永遠に筆を入れようと思えば入れられる。
レオナルドダヴィンチがモナリザを10年近く描き続けていたのがどういう理由かは本人しか分からないが自分の絵に納得出来なければ加筆したくなる心情は理解できる。
納期や期限や時間などが決まっている場合は最終的にはそれらが筆を置かせる事になるが、それにしたって絵の最終地点をある程度は自分の望む地点で描く前か描きながら見定めていきたい。
結局個々人の判断になるのだが、描き足りなければ画竜点睛を欠くが如く物足りない事もあるし、描き過ぎれば絵を殺してしまう事もある。
だから自分の見定める地点・望む地点まで進めば良い。ここだ、と思えるその一点まで。
自分の使える人生という時間の中で納得いくまでやれば良いさと。