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つや消し調合溶き油スペシャルマットペンチングオイルについて

ホルベイン社から発売されている油絵用調合溶き油スペシャルマットペインティングオイルを最近使用し始めた。

成分は、
スタンドリンシードオイル(重合した亜麻仁油)
オドレスペトロール(低臭石油溶剤)
特殊加工シリカ
乾燥剤
が使用されている。

使用法は油絵具に混ぜて使用するとの事。調合油なので描き始めは石油溶剤で薄めて使用し始めても可だろう。
特殊加工亜麻仁油とつや消し成分を配合したつや消し調合溶き油で、描いた画面は艶がなく黄変もなく丈夫な画面を形成するとの事。通常の調合溶き油と異なり樹脂が入っていないのは珍しい。

瓶から透けて見える外観は亜麻仁油の黄褐色が配合されているシリカで白濁したやや不透明な液体である。

臭いは無臭の石油溶剤のおかげでスタンドリンシードオイルの甘い香りがして不快にはならない。

乾燥は乾燥剤が含まれているので遅くはないがそこまで速くない。冬に少し厚い平塗りで指触乾燥し始めたのが3、4日くらい。

つやは石油溶剤が揮発すると消える。ほぼ光の反射が無くなるほどに強力に消える。(その表面を擦ると少し光るが) ただ濡れている時の色と乾いた色の差も強い。
つや消し成分のシリカの粒が皮膜の表面に凹凸を作り光を、艶の出る通常の光の正反射でなく、散乱させる乱反射を起こさせる事によりつや消しになる。
このメディウム自体は乾くとやや半透明から半不透明でやや白っぽく乾いた固体になる。

描き味としては、石油溶剤が揮発すると粘ついてきて筆を取られる。スタンドオイル自体粘り気があるがシリカが入ってる分さらにもう少し固い粘りがある。

個人的には、上澄みになっている石油溶剤を除いて、コバルト・マンガン系の乾燥剤と鉛系の乾燥剤を割った物を加えて、どろっとした粘稠状で適宜絵具に加えたり溶剤に加えたりして使用してみたいと考えている。