仮引きニスは油絵の製作でよく使用される。
油絵は絵が完成して後に完全に乾かす為に半年からの乾燥を待つ必要がある。その間に仕上げ用のニスを塗ってしまうと乾燥に必要な酸素の吸収をその通気性の無さの為に妨げてしまうからである。その完全乾燥までの間に急な展示等の際に外部からのほこりや衝撃等を避けたりする為に塗布される。通常の仕上げ用ニスより通気性が高いので絵具が触っても取れないくらいに指触乾燥したなら塗布する事が出来る。このニスは溶解性があるので揮発性溶剤で溶かし落とす事も出来る。通気性が高いので逆に有害な大気のガスや湿気の影響を受けやすいので完全乾燥の後に仕上げ用ニスを塗布する。種類としては合成樹脂の指触乾燥専用の仮引きの為のニスと天然樹脂(ダンマル樹脂)の加筆用ニスのルツーセがある。