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心が哭くという事 芸術の動機 棟方志功

棟方志功先生の言葉で、心が哭く時の悲しみこそが芸術には必要だとおっしゃっていた。心が哭くとは叫びでもあるのではないかと私は解釈している。心の底の、魂からの叫びなのだと。そしてそれは創る者に共通の。しかしだからと言ってその叫びをそのまま描いて表現するとは限らない。それに突き動かされるという事だ。だからそれは原動力なのだなと。
それは作者だけの自己満足に終わる可能性もあるが、主観の中に(テーマなりコンセプトなり主義などの)大局を以って製作できたならばきっとそれは昇華し作者の魂の救済になる、救われる、命を生ききったのだ、生きた証としての、まだ死んではいないが。生きる事を完全燃焼中というべきか。
そして同じ魂の持ち主が他にいてその作品によって救われたなら、それは、それこそは芸術になるのかと。