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ジンクホワイトとは

ジンクホワイトは金属亜鉛の加熱・酸化・採集を経て製造される亜鉛華(酸化亜鉛 ZnO)から成る白色顔料及び絵具である。カラーインデックス名(C.I.Name)はPigment WhiteのPW4である。

物質として存在自体は古くは中世に、顔料としては18世紀から知られていたが、実用としては19世紀中頃なって工業的に生産される様になって普及した。

他の白色絵具が温かみを感じさせる黄色みを帯びている中で、ジンクホワイトは冷たさを感じさせる青みを帯びていて爽やかな白らしさを強く感じる事の出来る青色白色度の高い白色である。透明度も描画用の白色(チタン白や鉛白等)の中では高く、不透明絵具にしばしば感じられるもっさりする様な重さの無い、軽やかさを感じさせる白色である。毒性も無く混色制限も無く扱いやすい。油絵具化すると顔料の小さい粒子径により油分が多くなり滑らかな筆触になり乾燥はやや遅くなる。着色力や下地を塗り潰す被覆力は控えめである。その透明性から他の色との混色では濁りの少ない淡色を作りやすい。

主に油絵具でまたは水彩絵具(硫化バリウムと併せて)でも用いられる。油絵具では下塗りに用いると乾性油との化学反応により金属石鹸が発生する過程での塗膜の伸縮の動きで上層に剥離や亀裂を起こす危険性があるので下塗りから中塗りまでは乾燥性や不透明性や耐久性の高いシルバーホワイト(鉛白)を用いて仕上げの上塗りに透明感があり青みによる美しい白であるジンクホワイトを用いる使い方が一般的で適当であり(または重ね塗りはせずに一気に描き上げる使い方での使用も可)、経年変化により透明化や粉化する恐れがあり酸やアルカリにも敏感であるので仕上げ用保護ニスは必須である。